消費者間相互作用研究会

講演された大西氏は、日本の修士課程を卒業し、ビデオリサーチ社で7年勤めた後、アメリカのビジネススクールに渡り5年目(最終年度)とのこと。
さすが実務経験もあるだけに、扱ったデータやSNSについても精通しており、分かりやすい説明だった。
内容は以下の2本立て。


[SNSにおけるグループ解析]

  • マーケティングサイエンスでは、グループに着目した研究はあまりなされてない。
  • グループに参加(join)すると、SNSに執着(stick)して、さらに新ユーザを呼び込みやすい。
  • 具体的には、120万人のSNSデータを使って解析。(ビジネス向けSNS)
  • sticknessの測定では、以下の3つの量を測定して有意な差を出した。
    • Visit the site (ログイン回数)
    • Make connections (リンク作成数)
    • Send messages (SNS内でのメッセージ数)


[アメリカでのマーケティングサイエンス動向の報告]

  • "Modeling social interactions: Identification, emprical methods and policy implications", Hartmann, Manchanda, Nair, Bothener, Dodds, Godes and Tucker, Marketing Letters, Vol19, No.3-4
  • 他者からの影響を、2つに分けて考える。

らしいが、なぜそこまでするのかがはっきりしない。2つをウェブ上では定量的に測れるようになったことに由来するようだが・・・。

    • Active interaction (Silent WOM [Word Of Mouth : 口コミ]) 明示的ではない相手からの影響。 相手が持っているものを、勧められなくても欲しくなる。
    • Passive interaction (WOM) 従来通りの「口コミ」。「これいいよ!」と勧められる。