Scaling Breakdown in Flow Fluctuations on Complex Networks
Sandro Meloni, Jesús Gómez-Gardeñes, Vito Latora, and Yamir Moreno
Phys. Rev. Lett. 100, 208701 (2008) [4 pages]

Random Diffusion Modelが提唱された論文。
インターネット上のトラフィックの時系列を解析したときに、
時系列の平均値と標準偏差の関係が線形になる。
これを説明するため、ネットワーク上にランダムウォーカー(=packet)をtravelingさせて説明するモデル。
3つの要因によって、それぞれ線形に成る場合と、成らない場合が決まる。

  • dynamics = 系全体の揺らぎ
  • topology = ノードの持つリンク数
  • statistical nature = 観測時間(time window)


途中の(7)式がこの論文の最大のポイントだが、
追計算で、丁寧にテイラー展開して解いて行くと、
第2項の分母の部分に3が入り、分子はδ(δ+1)になるはず。

彼らが最もウリにしているのは、ノードの持つリンク数によって、
系全体がゆらいでいても、影響されないノードが存在する
ネットワーク的効果の存在である様子。
ちなみに本文中ではthe Random Diffusion (RD) modelと記述している。


論文で提示されているのは、系全体の揺らぎが一様分布の場合の解析解であるが、
インターネットのパケットを想定したアルゴリズム(FIFO)のシミュレーションでは
指数分布、ベキ分布などでも同様の結果が得られるとのこと。
正規分布には言及していない。