Human dynamics: Darwin and Einstein correspondence patterns
J. G. Oliveira and A.-L. Barabási
Nature 437, 1251 (2005)


emailとかない時代にhuman dynamicsがどうだったのかを
DarwinとEinsteinの手紙のやり取りデータを使って、調べた論文。
背景にはBarabásiらの提唱するhuman dynamicsのpriority theory、
(優先順位にタスクを処理していくというモデル)
その結果出てくる行動時間間隔がベキ分布になるのを、
昔の人のデータでも確認しましょうという話。


Darwinは存命中に少なくとも7591通の手紙を出し、6530通の手紙を受け取った。
Einsteinは14500通以上の手紙を出し、16200通以上の手紙を受け取った。
それらのデータを使って、受け取った手紙に返信するまでの日数をカウントして、その分布をとったのがFig.1(b)と(c)。
細かい定義などはSupplementary参照。
どちらもベキ指数がおよそ3/2になっていますよ、という結果。

p(\tau) \sim \tau^{-3/2}exp^{(-\tau/\tau_0)}

というモデル式なのだが、固有時間\tau_0もあるので、
そちらが年代によって違うのとか比較できたら面白いのになあと。
「昔は時間の流れ方がゆっくりだった」というのを定量的に測れたり。