Science Updateのネタより.
ミツバチは始めは保育士として働き,ワーカーとしてえさを探しに行き,戻ったらまた保育士として働くらしい.
科学者たちは,ハチの脳のDNAを解析して,このリバーシブルな後成的(epigenetic)変換に150の遺伝子が関わっていることを発見した.
DNAシークエンスは単語と文法のようなものなのであると.
ということで,この研究は人間のaddiction(中毒性)にも光を当てるものではないか,とのこと.


ちょっと話は飛んでいる気がするが,昆虫にも後天的な中毒性の性質があるとすると,面白いか.
Gro Amdam Lab(作者のアリゾナ大女性の昆虫学者,昆虫の社会性とかを調べている.)


2012.11.16追記
ミツバチの行動を変えるにも著者らの論文が出ていた.

種類の異なるミツバチで遺伝子を構成するDNAの塩基配列に体系的な違いはまったくないが、遺伝子発現を調節するDNAメチル化のパターンが 外勤バチと育児バチで異なっていることをFeinbergらは発見した。Feinbergらが外勤バチに細工してその行動を変え、育児バチの ような行動をとるようにさせたところ、メチル化パターンも同様に育児バチのパターンと似たものに変わっていた。
この研究は、メチル化パターンとミツバチの社会構造に密接な関連があることを示唆しており、塩基配列そのものにはかかわらない変化であって も、ゲノムに生じた変化が行動を調整できることを示す例を提供している。

論文
Reversible switching between epigenetic states in honeybee behavioral subcastes
Brian R Herb, Florian Wolschin, Kasper D Hansen, Martin J Aryee, Ben Langmead, Rafael Irizarry, Gro V Amdam & Andrew P Feinberg
Nature Neuroscience 15, 1371–1373 (2012)
メチル化かぁ...よくわからん.