茨木県某市の合併10周年記念シンポジウムにて,司会の仕事をした.そもそも遠い.同じ県内なのに電車は使えないので,水戸で前泊して集合.テーマは「人口減少時代における持続可能な地域づくり」.

開催趣旨
茨城県北地域では、東日本大震災以前より、人口減少・少子高齢化への対応と、これに付随した行政サービスの再編が喫緊の政策課題といえます。そこで本学では、常陸太田市において、まちづくりシンポジウムを開催します。本シンポジウムでは、佐賀県最高情報統括監として人口減少時代の自治体経営に携わってきた川島宏一氏から、今後の政策決定やまちづくりに関わ る話題提供を行います。これを受けて、パネルディスカッションでは、筑波大学が得意とする科学的分析等を踏まえながら、地域資源を活かし、生活の質を高 めるための持続可能な常陸太田モデルを世代や立場を越えて見出したいと思います。多くの方の参加をお待ちしています!


パネルで,地元の母親代表(現在第二子妊娠中),研究者代表(30前半独身女性),内閣府(40くらいの自称イクメン),市長で話があり,特に内閣府の方が「人口減少においては,まず結婚してもらわなくては!」と強調していたが,隣に30前半独身の典型的な方が居ますよ,と司会は30半ばで結婚してても子なしですよと.本人は気がついてないけれど,そのことで見えない壁を感じ始めた感じだった.人口減少だったら,結婚しなくてもPACS(内縁)認めるとか,それ以前に夫婦別姓認めるとか,二重国籍認めるとか,いろいろ手はあるでしょうよとツッコミ入れたくなった...なんで結婚結婚言うんだろう,自分がその形態でよっぽど,満足した生活をされているだろうなと.そういう価値観の中で生きているから,他には気がつかないのだろうか.結婚しない理由などを調べるため,内閣府イクメンで地下の会議室でゼクシイ読んだりする,と言っていましたが,だったら金曜の夜に新橋にいって,隣の若者から話を聞く方が早いのでは・・・


あと,市長が町づくり支援隊とかで,若い人に移住してほしい,という話をしていた流れの中で,「学部生は忙しいから院生とか」って言うのにも衝撃.院生は暇人だと思われていたのか・・・.これが一般のしかも,地方自治体トップの考え方なのか.科学的な論拠&データに基づく自治体運営というのは,まだ遠そうだ.いっそのこと,しがらみのない人工知能のワトソン市長+地元を愛する市役所職員でいいんじゃないかと思えてきてしまう.


おしなべて男性の考えは古いなあと実感した次第.ちなみに母親代表は,地元に戻れなくても「心のよりどころ」としての市のあり方に提言をされていて,とても現実的だし,視野は広いなあと思った.どこで活躍していても,戻ることのできる地元として存在して,それによって,さらに活躍の場を広げられる,という生き方は素敵だなと思った.