Role of second trials in cascades of information over networks
C. de Kerchove, G. Krings, R. Lambiotte, P. Van Dooren, and V. D. Blondel
Phys. Rev. E 79, 016114 (2009) [7 pages]


ネットワーク上の情報カスケードのモデル論文。
APSの論文検索でblogosphereで検索したらひかかった。
(イントロダクションに使われているだけだったが。)


Independent Cascade Model (ICM)は、1つの感染(infected)nodeからスタートして
隣接するノードを確率pで感染させて、新たに感染するノードがいなくなると、
このプロセスがストップする。
ICMは、疫学的SIRモデルや、Bond Percolation Problemと等価。


が、ここで提案されるのは、ICMを少し発展させて、確率p1でfirst contactで感染し、
確率p2で以降のconcatcによって感染する、というモデル。
だから隣接ノードが感染した場合、確率p1で自分も感染するが、確率1-p1で自分は感染しない。
感染しなかった場合に、再び、他の感染ノードからのcontatがあり、それによって確率p2で感染することがある、という話。
これをまずランダムネットワークでシミュレーションして、その後
有向スモールワールド(SW)ネットワークでシミュレーション、解析解を求める。
カスケードがおこる際の閾値は、SWのパラメータΦ(0:Regular, 1:Random)、
およびp1とp2の組み合わせによって決まる。
Φが大きい(=ランダムネットワークに近い)、ほどp2の役割は果たさなくなる。


端的に言うと、p1は異なるコミュニティをつなぐような役割を果たすのに対し、
p2はコミュニティ内でのpropagationを加速させる役割を果たす。