Mobile Phone Call Data as a Regional Socio-Economic Proxy Indicator
Šćepanović S, Mishkovski I, Hui P, Nurminen JK, Ylä-Jääski A (2015)
PLoS ONE 10(4): e0124160. doi: 10.1371/journal.pone.0124160

有名なコートジボワールのOrange,D4Dの提供する携帯電話データを使った解析.
自宅と職場への移動行動から,あるエリアの貧困の度合いがおよそわかるよ,という話.policy-makerの意思決定にも使える,とのこと.
ひたすらデータ解析,地図上にプロットという構成であまり真新しさはなかった.
最近,こういう研究の話は多いのだけど,何となく単なる既存のマクロ社会指標などとの比較で終わっている.これをを超えて,新しい科学的な発見か,わかりやすい社会に対する貢献ができてくればいいのに.自分も含めて考え中.
それにしても,ヨーロッパ系の携帯電話会社が,アフリカのデータを公開して,これを発展途上国への貢献だ,科学への貢献だと主張するのは違和感がある.だったら,自分の国のデータを公開しろよ,とツッコミたくなる.自分の国のデータは規制が厳しくてできないのなら,発展途上国の法規制の届かないところでやろう,というのは都合良すぎではないか.