Day30

深夜のバス停待ちのできごと。
0時を過ぎると、人も車もいない大学の周辺。
バスはそれでも20分に1度くらい、1時すぎまである。


バス停には先客がいたのだが、トルコ系のような、中東系の男性。
一応、「警戒してますよ」アピールをするため、
聴いていたイヤホンを外して、バス停へ向かう私。
バス停について、予想通り、特に何事もないのだけれど、
何事かあった場合も、人も車のないと考えると、恐怖感をやや覚える。


と、男性の携帯電話が鳴った、のかと思いきや、
そのまま音はなりっぱなしで、どうやらその着信音のような、
電子音の音楽を聴いているらしかった。
しかも、その音楽が以前イスタンブールで聴いたような、
コーランのような、不思議な中東テイスト。
ノリノリでその音楽を聴く、中東の男性(背中にはリュック)。
広いフィンランドの夜空に響く、中東の電子音。
一応、警戒を解いちゃいけないと、虚空を見つめる、小さいアジア人の私。


シュールな情景だったに違いない。
フィンランドのバスは時間通りに来た。


帰国のため、これからパッキング。