■
典型例な検定;
n人の被験者(行方向;row)に適用されたK種類の処置(列方向;column)に対する反応が有意に異なるかを検討する。
帰無仮説(null);
K種類の処置に対する反応が同じ。
ポイント;
ノンパラメトリック検定。
データを被験者ごと(行方向に)、小さい順に順位に直して比較する。
順位に直して比較するため、平均値ではなく、中央値の検定。
順位の中央値はK(K+1)/2になるので、簡単に書き下すことができる。
検定量の基本方針;
1つ1つのカラム(iさんのj種類目の反応のランキング)の、全体からのばらつき(=)に対する、
列ごとにまとめた順位(j種類目の反応に対するn人皆の反応の和)の、全体からのばらつき(~)の比をを検定量とする。
#「全体からのばらつき」というのは、順位の中央値であるK(K+1)/2からのずれのこと。
検定量が大きいほど、有意に差がある→帰無仮説を棄却→「反応が同じ」とは言えない〜反応は異なる。
というストーリー。
検定量を自由度とサンプル数で等しくするため、自由度とサンプル数で最後は除算している。
書き下した統計検定量は
となる。
ここではj番目の列の順位の和。
ちなみに被験者ごと(=行方向)の順位の和はすべて、等差数列の和を考えると、になる。
Qが自由度が(K-1)のカイ二乗分布に従う。但しKの値が小さい場合には、そもそも順位にあまり意味が無いので、
Kが4よりも大きい時に、カイに乗分布となり、それ以下の場合はFriedman検定表を用いる。