The physical modelling of society: a historical perspective
P. Ball
Physica A: Volume 314, Issues 1–4, 1 (2002)


先日読んだゲーム論の本で紹介されていた論文.読み物.
社会現象を物理のアイデアで扱おうという社会物理,経済物理に類する試みの歴史は実は古く,その変遷を主な科学者の肖像画とともに紹介している論文.


その歴史は17世紀にくらいまでさかのぼるらしい.論文によると最初に社会現象に対してなんらかのモデルを用いて記述しようとしたのは,イギリス哲学者のThomas Hobbesという方らしい.
社会における「自然の法則」という一見相反するアイデアは,むしろ統計力学の誕生よりも古く,
統計力学において気体の分子運動論を展開し,分子が「確率的に動く」という概念に行き着いたマクスウェルも,そのアイデア自体は社会からやってきていたとかが,こちらでも書かれている.