金子書房主催のPOMS(Profile of Mood States)セミナー.
POMSは元は第二次世界大戦後の服役軍人の薬物療法の効果測定のため,作られた.
日本では1994年に金子書房から発行された.
65項目あって,それを6つの尺度で測る.6つの尺度は,ストレス反応の結果引き起こされる症状のほぼすべて.
緊張-不安,抑うつ-落ち込み,怒り-敵意,活気,疲労,混乱とダミーの項目.
ちなみに抑うつは,他のネガティブ気分の結果の後,引き起こされることが多く,最後に現れる症状と言われる.
活気以外はすべてマイナスの症状を測るため,点数が高い方がNG.
最近1週間程度の一時的な気分の変化を測るもので,それ以外の場合には信頼性・妥当性の検討が必要になる場合もある.
しかし,査読などでそこを突っ込まれることはないので,実態としては気にしなくてよい.

人によって答え方のばらつきがあるので,同一人物の気分の変化をトラックするのに向いている.
6つの尺度にたいして,質問項目数はばらつきがあるため,単純に加算した素得点とT得点がある.
金子書房でも約3500名程度のサンプルデータを1993年に収集しており,その平均を50,標準偏差を10として相対化したT得点がある.


もちろん,これらPOMSには著作権があるので,類似質問を作って同様のことをしてはダメ.
かならず版元の金子書房に確認すること.そういう意味でも購入には資格が必要.