宇宙就職案内/林公代
天文学者,宇宙飛行士,地上の管制官ベンチャー企業人工衛星を打ち上げる人.
日本の宇宙産業の規模は2009年で7兆8千億円.華々しい職業だけではなくても,地上で観測衛星の画像解析を解析する,ソフトを開発する人なんという選択肢もある.


石垣島天文台国立天文台の専属職員が一人いる.石垣島は6月以降は晴天続き,ジェット気流が少ないために,大気の揺らぎがすくなく観測には絶好の条件とのこと.さらに,太陽の通り道黄道が高く見えるため,黄道近くにある太陽系内の天体の観測に適している.とのこと.ちょっとうらやましいような,今度,天体観測しに行きたい.


また,宇宙開発の経緯.1969年の人類初の月面着陸以来,平均して10人強/年しか宇宙に出ていない.当初の勢いから来たらもっと行っていていいのでは?と思うのだが.
実は,人類は宇宙で,遠くを目指すのではなく,近くに暮らすことを選択した.近くの宇宙の無重力状態に,国際宇宙ステーション(ISS)を建築し,長期間暮らし,実験を始めた.
遠くの宇宙に行くためには,人類がどのくらい例えば3年とか,無重力で暮らさないと行けない.そのとき,何が起こるかは未知数だ.
だから宇宙飛行士はそこで耐えられるかを実験する.さらに,無重力状態では熱対流が起こらないため,純度の高い物質や,大きくてきれいな結晶ができる.これらは新薬にも役立つ.
無重力状態を利用した実験は,世界中の科学者から集められるので,実験をやってもやっても時間が足りないくらい.


最後は宇宙旅行はすぐそこ,という話もあった.バージングループがすでに滑走路等の設備も整え,予約リストにはホーキング博士も入っているとか.
いいな,私も一度は宇宙から地球を観たい.

宇宙就職案内 (プリマー新書)

宇宙就職案内 (プリマー新書)