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Lean in/Sheryl SandbergKindleにて初めて読破した洋書.不明な英語をぱっと検索できるので,読み遂げられた. でも,左下に読み終わるまでの時間「7時間10分」などと表示されるのだが,読めば読むほど,読み終えるまでにかかる時間が延びて,ちょっと鬱に…

失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇 /野中 郁次郎 (著) 複数の学者(主に大学教授)が,大東亜戦争時のリーダーシップについて研究してまとめた内容(論文?)をまとめた本. 2012年に出版されていて,前書きには2011年東日本大震災時の民主党リーダーシップに…

空飛ぶ広報室/有川浩テレビドラマが面白かったので,一足先に原作を読んだ.ドラマより恋愛要素は少ないものの,そういえばこういう若い恋愛も絡んだ物語も久しぶり.空幕広報室に一人のりこむ,力の入った稲ぴょんが2006年頃の自分とダブって見えて仕方が…

あなたの仕事も人生も一瞬で変わる評判の科学/ジョン・ウィットフィールド 原題はPeople Will Talk - The Surprising Science of Reputation.筆者はネイチャー等の元編集者で,引用される研究も多分野で豊富.文化人類学,動物行動学,ゲーム論などなど. …

今この世界を生きているあなたのためのサイエンス/リチャード・A.ムラー 縦書きで書かれた,数式もない,でも身近な科学の解説本.前編はテロリストと原子力についての言及が多い. 広島に落とされた原爆が,ウラン爆弾で,長崎に落とされた原爆が,プルト…

気がつけばマッキンゼー3連発で読んでいた. 女性2名は,海外で気づいたことをトリガーに,世界経済とか日本の文化等に見落としていた視点,問題提起をしている. ちきりんさんの本は,まぁ,円ドル固定相場制の時代にも海外に行き,再度2000年代以降に再度…

永遠の0/百田尚樹こんなにのめり込んで読んだ本は,本当に久しぶり.同じ作者の海賊と呼ばれた男より,さらに,のめり込んだ. 終戦間際に特攻でなくなった,血の繋がった祖父,宮部久蔵をたどる姉弟.証言する人々を繋ぐうち,徐々に浮かび上がる魅力的な…

宇宙就職案内/林公代 天文学者,宇宙飛行士,地上の管制官,ベンチャー企業で人工衛星を打ち上げる人. 日本の宇宙産業の規模は2009年で7兆8千億円.華々しい職業だけではなくても,地上で観測衛星の画像解析を解析する,ソフトを開発する人なんという選択…

ソロモンの指環―動物行動学入門/コンラートローレンツオーストリアのムツゴロウさんの話かな. カラスの行動とか,魚の行動,オオカミの行動.家中に動物を自由に飼っているらしい.ダンバーの毛繕いに通じる話もでてきて興味深い.言語と動物の行動の違い…

海賊とよばれた男/百田尚樹出光石油創業者(店主)の出光佐三さんの自伝的な小説. 小説と言っても,実際にあった「日章丸事件」などほぼノンフィクション. 直後のツイッターへの私のつぶやき. 伴先生から借りた「海賊とよばれた男」読了.夢中になって金…

偶然の科学/ダンカン・ワッツEverything Is Obvious*という原題の意味は,「*」にあって,「Once You Know The Answer」と続く. 答えを知っていれば,すべてのことは自明であるということ. タイトル通り,答えさえ知っていれば,すべてのことは後付けで説…

新版 論文の教室 ― レポートから卒論まで/戸田山 和久対象は初学者(大学1年生など)で,卒論以前に,課題でレポートを出された場合にどう,論文というものを組み立てるのか,が詳しく書かれる. 特に面白いのが「作文ダメ夫」くんが,ダメ作文の例示をしなが…

黄泉の犬/藤原新也ふと「ニンゲンは犬に喰われるほど自由だ」というフレーズを思い出して読んでみた. 写真集は知っていた.黄泉の犬が,人を食う犬のことだと分かっていたし,写真も覚えている.ちなみに,私は2001年の9月に一人でポルトガルの先っぽの岬*…

重力とは何か - アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る/大栗博司 カルテックの日本人教授による宇宙論. あとがきにもあるように,彼が卒業して30年来会っていない同級生に書くとしたら,という視点で書かれたそうだ.彼らは,科学から遠ざかって…

知的文章とプレゼンテーション ― 日本語の場合、英語の場合 /黒木登志夫 比較的新しい(2011年4月),論文,プレゼンの極意的な本. 筆者は研究生活50年超えて,東大を定年してからPCも触ったとか言っている.実際1936年生まれの75歳(執筆時)ので,最後のコン…

悪魔の発明と大衆操作 ―メディア全体主義の誕生 / 原克ここでいう悪魔とはナチス党のこと. 発明とは,ラジオ放送,テレビ放送,パンチカード. パンチカードは,1882年MITの研究員がアメリカの国勢調査を機械化するために発明した. 紙に穴をあけて,穴に…

ことばの起源 ― 猿の毛づくろい、人のゴシップ ロビン ダンバー (著), Robin Dunbar (原著), 松浦 俊輔 (翻訳), 服部 清美 (翻訳) ダンバー数*1で有名なダンバー教授の本.引用文献も充実.ダンバーさんは現在も精力的に研究中.主に携帯電話のデータを使っ…

ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験 /大鐘 良一 , 小原 健右 2008年のmixiの日記に自分の記述発見.確か,当時東工大の経済物理の学生として再スタートしたばかり. で,結局応募もしなくて,私は「物理学者」としてやっていくのだと, 心を決めた覚えがある…

うわさとデマ ニコラス・ディフォンツォ (著)/江口 泰子 (翻訳) 原著は, The Watercooler Effect: A Psychologist Explores the Extraordinary Power of Rumors Nicholas DiFonzo ロチェスター工科大学心理学部教授.2008年1月に原著の初版. うわさという…

スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法/Duncan J. Watts (原著), 辻 竜平 (翻訳), 友知 政樹 (翻訳) 2004年に出版されている本を久々読み直した. 大学院を「ネットワークの違いがダイナミクスに与える影響」で修士論文を書いて卒…

明日をどこまで計算できるか?――「予測する科学」の歴史と可能性 デイヴィッド・オレル予想する科学の過去,現在,未来を概観できた. 筆者は数学者で,モデル誤差の研究を博士課程の時に始めた. 指導教官のレニー・スミスは研究テーマとして,モデル誤差を…

群れはなぜ同じ方向を目指すのか?/レン・フィッシャーありの群れ,魚の群れ,人の群れの話. 複雑ネットワークの話や,人間の意思決定の話などもありネタは盛りだくさんな本. 2章,「群れと自己組織化」p.53 つまり私たちは集団内に別の目標が存在しないか…

バースト! 人間行動を支配するパターン アルバート=ラズロ・バラバシ (著)新ネットワーク思考に続く,バラバシによる一般啓蒙書2冊目. 結論は,決してラダムではなく,案外人間の行動は予測可能だ,といったころか. 全体としてはこんな例もありまっせー,…

複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線 /マーク・ブキャナン 作者は雑誌Natureの編集者.内容は主に,ワッツとストロガッツの提唱したSmall-world networkについて. バラバシのScale-free networkの話もある.特に成長と優先的成長という点を評…

一九八四年/ジョージ・オーウェル, 高橋和久訳

1949年に,イギリス人作家によって書かれた本. スターリン体制下の旧ソ連の社会主義をモチーフした,すべての情報が統制された世界を舞台にしている.「ビックブラザー(Big brother)」という言葉(全体を監視している見えざる目,的な意味で使われる英語)…

アンネの日記/アンネ・フランク

おそらく,世界で一番読まれている日記. 多感な15歳のユダヤ人の少女が,平穏な生活から,隠れ家へ移動し,そして強制収容所で亡くなるまでの日記. もちろん,隠れ家から引っぱりだされた後は,日記なんてなくて,日記の最後は「じゃあまた」で終わってい…

 ハーモニー/伊藤計劃

「虐殺器官」で言葉に組み込まれた虐殺の文法,を取り上げた作者の作品. ハーモニーが繰り広げられる未来の世界では,「定常状態」になった大人には 「生府」によって体内にナノチップ組み込まれ,常時健康を監視される. タバコやアルコールは体に悪いので…

道化師の蝶/円城塔今年度の芥川賞受賞作であり,作者が東大金子研出身の方. 文藝春秋を買って読んだので,選考会の書評,石川慎太郎,山田詠美なども興味深かった. 読んだ率直な感想は「よくわからない」. 見えないものを,なんとか捉えようとしていると…

選択の科学 (The art of choosing) /シーナ・アイエンガー(Sheena Iyengar) コロンビア大学のビジネススクール教授による,「選択」に関する研究のまとめ本. 選択,今日何時に起きるか,どのジャムを選択するか,新生児の生命維持装置を外すか, 何色の…

ロウソクの科学 ファラデー 本書の内容は,1861年末のクリスマス休暇に,ロンドンの王立研究所で開催された連続六回の講演の記録である.講演者は同研究所の教授マイケル=ファラデー,記録者はウィリアム=クルックスであった. という本書.ロウソクが燃え…