セミナーではないのだが,土日9:00~17:00の集中講義.

授業科目名:社会工学特別講義 V マーケティングは進化する(1単位)
担当教員 :水野 誠 (明治大学 商学部 教授)
マーケティングに関する伝統的な枠組みを学ぶと同時に、それを超えようとする新たな動きについて学び、これからのマーケティングがどのように変化していくかについて考える。こうした変化を理解しやすくするために、トップダウン発想対ボトムアップ発想という二項対立を導入するとともに、最終的に両者がいかに調整・統合されるかを議論する。 講義の前半では主に戦略的な論点を、後半では新しい情報通信技術を駆使する個別マーケティング活動の施策を扱う。 いずれについても、マーケティング・サイエンス、消費者行動研究、心理学、経済学、複雑系科学などの関連研究の成果を紹介する。 
●教科書:水野誠『マーケティングは進化する』同文舘出版


土曜は出席できてないのだが,日曜のみの参加で.教科書を読むよりも,筆者の先生が一つ一つ説明してくれるという贅沢な講義.マーケティングの講義はまともに受けたこともなかったのだが,あっという間の楽しい時間だった.ロジスティックモデル・バスモデルも教科書とか論文ではよく知っていたが,誰かに教えてもらうのは初めてだったのでとても新鮮だった.前から自分も思っていたのだけれど,ロジスティックもバスもどちらも潜在顧客mをgivenにしなければいけないのが,なんだかな.それにキャズムを超える超えないという議論も絡めると,とても難しい話だと,先生も言っていたのに至極納得.
こういう,本には書ききれないけれど,先生の思っていることをちょいちょいコメントとして挟んでくれるのがまた,ありがたかった.ソーシャルメディアの研究も,出来上がったグラフの美しさに惑わされてないか,とか.


「主観的属性」と「客観的属性」.主観的なところに果敢に挑戦しているのが「マーケティング」,という印象.

  • (主)親しみやすさ,外見,(客)燃費,記憶容量
  • (主)定性的,(客)定量
  • (主)サービス=Service,(客)製品=Physical Product


商品選択時に考えられる効果.こういうのも,データから議論できるようになればさらに面白いなと思った.

  • Bandwagon effect = conformity, imitation
  • Snob effect = differentiation from others
  • Veblen*1 effect = conspicuous consumption 要は見せびらかし.

*1:United States economist who wrote about conspicuous consumption [1857-1929]